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 日本大学通信教育部・経済学部・経済学科 
社会科・公民科教育法U    

 

科目コード:0960

教職に関する
専門科目

更新日 : 2007/09/16

 提出したリポート、頂いた講評、科目修得試験に出題されそうなポイントなどを掲載してあります。

 


 おことわり
☆ 特に断りがない報告課題は、「平成17・18年度報告課題」(有効期限2005年3月1日〜2007年3月31日)です。
☆ 「科目修得試験に出題されそうなポイント」は、あくまで森野個人が学習する際に分析したものです。
☆ 内容についてのお尋ねはご遠慮下さい。
  1. リポート分冊1
  2. 科目修得試験に出題されそうなポイント
  3.  
 
リポート分冊1
 
課題  教材の第3章「政治・経済」第2節にあげられている3つの大項目(1)<現代の政治>・
(2)<現在の経済>・(3)<現代社会の諸問題>から1つを選び、その大項目の教育目標と
教育内容を、具体例(新聞やTVニュースによって報じられた最近の社会的動向、情
報、事件、出来事等々)を引き合いに出しつつ概説しなさい。さらに、その大項目に含
まれる様々な中項目・小項目の中から項目を2つ以上選び、(自分が教壇に立った時を
想定して)それらを以下に相互に関連づけて生徒に理解させるか、各自の工夫を述べ
なさい。

 

 「政治・経済」の内容は「現代の政治」「現代の経済」「現代社会の諸問題」の3つの大項目からなる。そのうちの一つ「現代の政治」の目標は、「現代の日本の政治及び国際政治の動向について関心を高め,基本的人権と議会制民主主義を尊重し擁護することの意義を理解させるとともに,民主政治の本質について探究させ,政治についての基本的な見方や考え方を身に付けさせる。」である。

 さて、具体例を2つあげて説明する。一つは、平成21年5月までに導入される予定の裁判員制度である。裁判員制度とは,国民から無作為に選ばれた裁判員が,殺人,傷害致死などの重大事件の刑事裁判で裁判官と一緒に裁判をする、という司法制度改革の一環ではあるが、いわゆる法の支配や権力分立という「民主主義の基本原理」を基にしている。また、国民主権の一環として、司法の上で基本的人権の保障に努め、三権分立の一翼を担うという「日本国憲法と政治制度」の精神をまた一歩推し進める事になる。さらに、司法を通じて国民が直接政治に参加し、官僚化した裁判官制度に民主的統制を及ぼすことが期待されている。しかし、主権者たる国民の政治的無関心をどのように乗り越え冷静な国民の感覚を裁判の内容に反映させるか、また世論形成に大きな役割を持つマスメディアによる世論操作に踊らされずに事件を公平かつ客観的にみることができるかなど問題も残されている。(国民の政治参加と大衆社会の危機)

 二つ目の例は、現在も行われている「国連安全保障理事会改革」及び「日本の常任理事国入り」である。ここには現在190を超える主権国家相互の国際関係を、どのように調整してきたかという問題、また国際法に基づく現代国際社会の動向が色濃く反映している。(国際社会の歴史)さらに発足後60年を経て巨大な組織となった国際連合の組織と役割、イラク問題や今回の安全保障理事会改革などで露呈した、5常任理事国間及び加盟諸国間の思惑や駆け引きで十分に機能できない国連や安全保障理事会のあり方などが問われている。(現代の国際機構)

 仮に日本が常任理事国となった場合でも問題は残されている。地域紛争や南北問題にどう関わっていくのか、PKOやODAなどで必要となる経費はどうするのかなど、憲法や財政、NGOの活用などを含め検討していかなければならない。(冷戦後の諸問題)

 さて、中項目「現代の国際政治」の小項目「国際社会の歴史」と「冷戦後の諸問題」をいかに相互に関連づけて生徒に理解させればよいだろうか。

 私は「気候変動枠組条約」、及び同条約の第3回締約国会議で採択された「京都議定書」を取り上げてみたい。

 「気候変動枠組条約」は、直接的には環境問題に対する国際社会の対応であるが、そこには「開発か環境保全か」に代表される先進国と発展途上国間の対立や、島嶼諸国のように直接的に影響を受ける途上国とそうでない途上国間の対立、環境破壊に伴う「環境難民」の発生、さらには環境保全を目指す国際的な非政府組織(NGO)、NPOの活動や国家間協力など、実に様々な側面を持ち、かつ今日的な教材となりうる。

 また、97年に採択された京都議定書が発効したのは採択から8年たった、2005年2月の事である。議定書採択・発効までの経緯を知ることは、主権国家が対等な立場として国際社会を形成し、国際法によって秩序立てられていること、さらに国際法の限界と現代国際社会の動向を学ぶのに適した教材だと思われる。

 実際に授業を行うに当たって、生徒をいくつかのグループに分けてのロールプレイによる討論を試みたい。

 グループ分けとして、例えばA(島嶼国。漁業中心の低所得国)、B(農業中心から工業製品輸出主導型へ移行中の途上国)、C(近年、熱帯林の地下に膨大な油田が発見された最貧国)、E(社会主義経済から資本主義経済に移行中。経済成長が著しい新興国)、F(工業製品輸出型の先進国)などが考えられる。

 次に生徒に次のようなシナリオ、「地球温暖化を防ぐため、自動車から排出される二酸化炭素を今後5年以内に現在より20%削減する案が国際会議で提案された。あなたの国はこの案に対しどのような態度で会議に臨みますか?」を提供する。

 その後生徒はこのシナリオの元、まず分けられたグループ内で対応を協議し、全体に発表させ、次にグループ間で討論を行うことになる。討議がまとまらないこともあり得るが時間で区切って、討議の感想を述べさせたい。

 グループ内・間の協議・討議を行うことで、生徒は先に挙げた国家間関係を体感し、また討議のルールを確認していくことで、国際社会と国際法の一端に触れることができると考える。

 

参考文献
『高等学校学習指導要領解説 公民編』 文部科学省 実教出版社

 

広告 高等学校学習指導要領解説 (公民編)
   高等学校新学習指導要領の解説 公民

講評

 現在進行形の問題を取り上げることにより、生徒に関心を持たせ、更なる好奇心を目覚めさせることが出来ると思います。

科目修得試験に出題されそうなポイント

 


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